用語解説
GLOSSARY OF TERMS
-
発光分光分析装置
発光分光分析とは、分析試料をスパーク放電し、得られる元素の波長(スペクトル)から、その光の強度を測定する事により、元素含有量を測定する分析方法です。
-
ハロゲンフリー
ハロゲンとは、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、アスタチン(At)の5元素の総称です。ハロゲン系物質を含む難燃剤が低温で焼却されると、難燃剤の種類によってはダイオキシンが発生する事が指摘されております。また臭素系難燃剤の種類によっては蓄積性もあり、環境への汚染が認識される様になりました。1990年代に欧州を中心に規制の動きが強まり、近年では、はんだ業界でも一部の用途向けで、ハロゲン廃止(ハロゲンフリー)の動きが加速しました。弊社も各種ハロゲンフリー製品をご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
-
はんだボール(ソルダーボール)
チップ部品の周辺に、ボール状のはんだの塊が残存する現象で、大きく分けて2通りあります。ひとつは比較的大きなボール状となるキャピラリーボールと、もうひとつは、はんだ粉の酸化の影響や、フラックス残さのにじみ出しが原因で発生する微小はんだボールです。
-
BGA
BGAとはBall grid arrayの略で、表面実装向けのパッケージとなります。平たいパッケージの下面に多数のはんだボールが並んでいます。QFPなどと比較して、多数の電極を設ける事が可能でまた回りにリードがないので、実装面積を少なく出来るのも大きなメリットとなります。
-
引け巣
はんだが溶解し、加熱されると体積が膨張します。逆にはんだが凝固し、冷却すると体積は収縮します。その際にはんだが引けて、巣の様な形状が表面に形成される事があり、それを一般的に引け巣と呼びます。特に徐冷(急冷の反語で、徐々に冷却するという意味)すると引け巣は発生しやすくなり、引け巣は接合強度の低下を招く可能性があります。
-
比重
ある物の重さと、それと同体積(条件:4℃)の水の重さとの比を指します。日本標準の鉛フリー合金A30C5(弊社品番:FLF01)は比重が7.4となっており、環境が4℃であれば、7.4m3の水と1m3のFLF01合金が同じ重さという事になります。
-
ビッカース硬度
ビッカース硬度とは、最も代表的な硬さを表す数値で、試験荷重に関係なく、材質が均一であれば、ほぼ一定の値となります。鉛フリー合金で代表的なFLF01(Sn96.5%-Ag3.0%-Cu0.5%)のビッカース硬度は、約13.5 kg/mm2となります。
-
表面張力
表面張力は液体の性質で、表面を可能な限り、小さくしようとする特性の事を指します。一般的な鉛フリー合金は、従来の有鉛はんだと比較すると、表面張力は高い数値となります。言い換えれば、鉛フリー合金の方が、広がりにくく、従来の有鉛はんだよりも作業性が悪いと言われる所以です。
-
広がり率
JIS Z3197で規定されている、はんだの広がり特性を試験する標準的な方法です。広がり率の値が高い程、はんだのぬれが良いと言う事となります。なお、広がり率の数値は、フラックスの性能を決める、ひとつの指標ともなっております。
-
フィレット
はんだ付後の外観検査において、電極部分、もしくはリード部と基板のランド間に溶融したはんだから、はみ出した形状を確認します。その部分をフィレットと呼び、その形状や状態を確認し、はんだ接合部の良否を判定します。
-
フラクサー
自動はんだ付け装置において用いられるフラックス塗布装置をフラクサーと呼びます。スプレーフラクサーが一般的に採用されております。
-
フラックス
はんだ付において、フラックスが無ければ、はんだ付は困難です。ソルダペーストや、やに入りはんだには必ずフラックスが含有しておりますし、浸漬はんだ付においても、ポストフラックスが重要な役割を担います。フラックスの一番の目的は、はんだ付する金属上の酸化物を除去する事で、かつ、はんだ付中の酸化を防ぐ効果があります。フラックスは用途によって、様々な特徴があり、適切なフラックスを選定、使用する事が重要になります。
-
フラックス残渣
はんだ付後のはんだ表面に残されたフラックスをフラックス残渣と言います。従来は、絶縁不良などの問題を防ぐ為、フラックス残さをフロンで洗浄するのが一般的でしたが、そのフロンが環境問題で使用出来なくなり、更にフラックスの信頼性を向上させた無洗浄タイプが開発され、主流となっております。
-
フラックス飛散
フラックス飛散とは、はんだ付時にフラックスが急加熱され突沸し、フラックスの粒が飛び散る現象を指します。フラックス飛散を防止した各種製品を取り揃えておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
-
ブリッジ
金属導体間がショートする事を一般的にブリッジと呼びます。主な原因としては、QFP等の狭ピッチはんだ付時に、はんだ量の過剰、またはフラックスのキレ性が悪い場合などに発生します。ソルダペーストにおいては、スランプ(ダレ)特性の影響で、発生する事も考えられます。ブリッジは電気的不良となりますので、発生させない工夫が必要です。(はんだ及びフラックスの選定や作業条件の設定等)
-
フリップチップ
ベアチップにバンプを取付ることにより、ワイヤーボンディングを用いずに基板パッドもしくはパッケージインターポーザ・パッドとの接合を可能としたベアチップを指します。本来はベアチップレベルでの積層化目的で開発されましたが、リードレスパッケージであるBGAやCSPに多く用いられています。
-
プリント基板
絶縁板(ガラスエポキシなど)の上に、薄い銅箔でパターン形成された板の事を指します。電子回路として機能させる為に、電子部品を配置し、電気的に接続をします。電子機器のハードウェアを構成に不可欠な重要な部品です。PCB(Printed Circuit Board)やPWB(Printed Wiring Board)とも呼ばれています。
-
フレキシブル配線板
フレキシブル配線板(Flexible printed circuits)は、小型・薄型化が進む電子機器の高密度実装向けの配線材料です。柔軟性があり、大きく曲げたり、屈曲部に用いられたりしております。一般的な構造としては、銅箔で形成したパターンをポリイミドフィルムで挟み込んだ構造となります。
-
フロー
基板に搭載された部品のはんだ付工法のひとつであり、フロー槽(はんだ槽)を用いた工法を一般的にフローと呼びます。浸漬はんだ付とも呼ばれているので、ディップという表現も用いられます。
-
ボイド
フラックスに含まれる溶剤や活性剤が加熱によって気化し、ガスとなります。そのガスが溶融したはんだ中に存在し、凝固するまでの間に外気中へ抜けきれず、取り残され、はんだ内部に残った気泡を指します。近年、BGA(Ball Grid Array)実装が多く採用されてきており、特にBGA実装において、接続信頼性の懸念から、弊社のソルダペースト製品には、ボイド発生を抑えたフラックスを使用しております。
-
棒はんだ
はんだ槽に用いる合金の塊を、棒はんだと呼びます。JIS Z3282では、約7mm(厚さ)×約20mm(幅)×約400mm(長さ)という標準寸法の規定もあります。その他に三角棒や50g程度のスティック状等の各種形状も取り揃えております。
-
ポストフラックス
一般的に浸漬はんだ付(ディップ ソルダリング)の前に、プリント基板に対してコーティングするフラックスの事を指します。
-
保存安定性
ソルダペーストを長期保存した際に各種性能の安定具合を示した性能です。『経時安定性』や『ライフ』とも呼ばれます。
-
PoP
PoPとはPackage on Packageの略で、部品上に部品を実装する事、積層実装を意味します。PoP転写にはソルダペーストやフラックスが用いられる事が一般的です。
用語集
3拠点から全国どこでも
短納期で対応します
お電話でのお問い合わせ
- 東京工場042-370-3550
- 関西工場072-802-3331
- 中部設計058-322-4242
- 受付時間:
- 午前9時~午後5時
土日・祝日も営業(年末年始を除きます)