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BGAリワーク時に発生する基板の反りについて
2017/12/01
関西事業所 第三製造課です。
突然ですが「難易度の高いBGAリワーク」というと、皆様はどのような内容を想像されますでしょうか?
アンダーフィル、高多層基板、BGA全ピンからのジャンパー等々…
これらは見た目だけで「難しそう」と分かりますが、
見た目だけでは分かりにくい物もあります。
既にタイトルで書いてしまっていますが、その一つが
「反り(歪み)やすい基板のBGAリワーク」です。
リワーク機のような局所加熱だと、基板によっては全体加熱より大きな反りが発生する事があり、
ボールの大きさが均一にならず接合強度の低下や、未接合・ショートの発生も増えます。
弊社でも様々な方法を駆使して反りの抑制に取り組んでいますが、一筋縄では行かない基板もあり
格闘の日々が続くこともあります…
今回は、反りが発生した際のBGAの状態を再現してみました。
実際に反った状態のサンプルを作成したかったのですが、意図的に反った状態を再現するのが難しかった為
下記イメージを参照ください。
↑この状態、弊社では下反りと呼んでいます。基板がBGAから離れていくように反る状態です。
だいたいこの形の反りが多いです。
↑先ほどとは逆に、基板がBGAに寄るように反る状態で、上反りと呼んでいます。
これらのイメージのように、反りが発生すると基板とボールの間隔が変化してしまい、
未接合・ショートが発生しやすくなります。
下反りの両端、上反りの中央のボールは、基板との間隔が縮まる為
下記のようにボールが潰れ過ぎたり、最悪の場合ショートする事があります。
逆に、下反りの中央、上反りの両端のボールは、基板との間隔が離れる為
下記のようにボールが柱のように伸びたり、基板とボールが接合されていない状態になる事があります。
どの状態も、BGAにとっては良くない状態であり 特に大きく反る基板に対しては
反りの抑制が必須となります。
反りが発生するメカニズム等は長くなるので割愛しますが、作業者の体感として
「基板の大きさ」「板厚」と「搭載されている部品の重量」のバランスが取れていない基板は、
ほぼ間違いなく反りが大きくなります。
基板設計の段階で決まってしまう要素ではありますが、良品の製作に向けて
日々取り組んで行きたいと思っています。
以上、関西事業所 第三製造課でした。
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