ブログ

株式会社ケイ・オール

東京工場
042-370-3550
関西工場
072-802-3331
中部工場
058-322-4242

BLOG

BGAリワーク時に発生する基板の反りについて

関西事業所 第三製造課です。

突然ですが「難易度の高いBGAリワーク」というと、皆様はどのような内容を想像されますでしょうか?

アンダーフィル、高多層基板、BGA全ピンからのジャンパー等々…
これらは見た目だけで「難しそう」と分かりますが、
見た目だけでは分かりにくい物もあります。

既にタイトルで書いてしまっていますが、その一つが
「反り(歪み)やすい基板のBGAリワーク」です。

リワーク機のような局所加熱だと、基板によっては全体加熱より大きな反りが発生する事があり、
ボールの大きさが均一にならず接合強度の低下や、未接合・ショートの発生も増えます。

弊社でも様々な方法を駆使して反りの抑制に取り組んでいますが、一筋縄では行かない基板もあり
格闘の日々が続くこともあります…

今回は、反りが発生した際のBGAの状態を再現してみました。
実際に反った状態のサンプルを作成したかったのですが、意図的に反った状態を再現するのが難しかった為
下記イメージを参照ください。

↑この状態、弊社では下反りと呼んでいます。基板がBGAから離れていくように反る状態です。
だいたいこの形の反りが多いです。

↑先ほどとは逆に、基板がBGAに寄るように反る状態で、上反りと呼んでいます。

これらのイメージのように、反りが発生すると基板とボールの間隔が変化してしまい、
未接合・ショートが発生しやすくなります。

下反りの両端、上反りの中央のボールは、基板との間隔が縮まる為
下記のようにボールが潰れ過ぎたり、最悪の場合ショートする事があります。

逆に、下反りの中央、上反りの両端のボールは、基板との間隔が離れる為
下記のようにボールが柱のように伸びたり、基板とボールが接合されていない状態になる事があります。



どの状態も、BGAにとっては良くない状態であり 特に大きく反る基板に対しては
反りの抑制が必須となります。

反りが発生するメカニズム等は長くなるので割愛しますが、作業者の体感として
「基板の大きさ」「板厚」と「搭載されている部品の重量」のバランスが取れていない基板は、
ほぼ間違いなく反りが大きくなります。

基板設計の段階で決まってしまう要素ではありますが、良品の製作に向けて
日々取り組んで行きたいと思っています。

以上、関西事業所 第三製造課でした。

著者プロフィール
PROFILE

シサクワガタ

シサクワガタ

日々の活動を通して、できるだけ皆様に楽しんでいただけるような業務内容の記事や、会社の情報、はたまたプライベートの様子などを真面目に、面白く、真摯に、楽しく、発信していきたいと思います!
情報源であり休憩場所であるケイ・オールブログをぜひぜひお楽しみくださいませ!
kibanはすべて、ケイ・オール。ブログも楽しい、ケイ・オール。

3拠点から全国どこでも
短納期で対応します

お電話でのお問い合わせ

  • 東京工場042-370-3550
  • 関西工場072-802-3331
  • 中部設計058-322-4242
受付時間:
午前9時~午後5時
土日・祝日も営業(年末年始を除きます)